2026年9月05日

「健康診断は何歳から受ければいい?」 「20代・30代でも毎年必要?」
「40歳になると健診の内容が変わる?」
「会社を辞めたら健康診断は自分で受けるの?」
健康診断には、会社が行う定期健康診断、40~74歳を対象とした特定健診、自治体の健診、人間ドックなどさまざまな種類があります。
そのため、すべての人に共通して「○歳から、必ず年1回」という一つのルールがあるわけではありません。
一方、会社などで常時使用される労働者には原則として年1回の定期健康診断が行われ、40~74歳の医療保険加入者には生活習慣病予防を目的とした特定健診があります。
この記事では、健康診断を何歳から・どのくらいの頻度で受けるのかを、20代・30代・40代以降、会社員・自営業などに分けて分かりやすく解説します。
この記事のポイント
・健康診断には複数の制度があり、年齢・働き方・加入する医療保険によって異なります
・常時使用される労働者には、原則として1年以内ごとに1回の定期健康診断があります
・40~74歳では、医療保険者が実施する特定健診の対象になります
・特定健診は1年に1度受診することが勧められています
・健康診断と「がん検診」は別の制度です
・健診で異常を指摘された場合は、次の健診まで1年待たずに医療機関へ相談することが大切です
健康診断は何歳から受ける?
「健康診断は40歳から」と思っている方もいますが、必ずしもそうではありません。
会社員など、労働安全衛生法に基づく健康診断の対象となる方では、年齢にかかわらず雇入れ時の健康診断や定期健康診断を受ける機会があります。
一方、40歳から始まる代表的な制度が**特定健康診査(特定健診)**です。
特定健診は、生活習慣病の予防を目的として、40~74歳の医療保険加入者を対象に行われます。
つまり、
「健康診断そのものが40歳から始まる」のではなく、「特定健診が40歳から始まる」
と考えると分かりやすいでしょう。
会社員の健康診断は何歳から?
労働安全衛生規則では、事業者は常時使用する労働者に対し、原則として1年以内ごとに1回、定期健康診断を行うこととされています。
また、雇入れ時にも健康診断があります。
そのため、20代・30代であっても、勤務先の健康診断を毎年受けている方は多いでしょう。
定期健康診断では、
・既往歴・自覚症状など
・身長・体重・腹囲
・血圧
・胸部X線
・血液検査
・尿検査
・心電図
などが対象になります。
ただし年齢や医師の判断などによって、一部の検査項目が省略されることがあります。
20代でも健康診断は受けた方がいい?
勤務先の定期健康診断の対象であれば、20代でも指定された健診を受けましょう。
20代は生活習慣病が比較的少ない年代ですが、
・血圧
・体重
・貧血
・肝機能
・尿検査
などで異常が見つかることもあります。
「若いから何もないはず」と考えず、自分の基準となる数値を知っておくことにも意味があります。
30代は毎年受けるべき?
勤務先の定期健康診断の対象であれば、原則として毎年受診します。
30代になると、体重増加や血圧、血糖、脂質など生活習慣に関係する変化がみられる方も増えてきます。
前年の結果と比較して、
・体重が増えてきている
・血圧が上がっている
・血糖値が上昇傾向
・コレステロールや中性脂肪が高くなっている
といった変化に気づくことも大切です。
40歳から何が変わる?
40歳になると、40~74歳を対象とする特定健診の対象になります。
厚生労働省は、1年に1度、特定健診を受診することを勧めています。
特定健診はメタボリックシンドロームに着目し、
・身長・体重・BMI
・腹囲
・血圧
・血糖
・脂質
・肝機能
・尿検査
などを確認します。
会社員の場合、勤務先の事業主健診の結果が特定健診の項目を満たしていれば、別に特定健診をもう一度受ける必要がない場合があります。
案内は加入している健康保険や勤務先に確認しましょう。
50代・60代も年1回でいい?
特定健診の対象者では、基本的に1年に1度受診します。
ただし、「年1回健診を受けていれば、それ以外は何もしなくてよい」という意味ではありません。
例えば健診で、
・血圧が高い
・HbA1cが高い
・LDLコレステロールが高い
・尿蛋白が出ている
・心電図異常を指摘された
などの場合には、次の健診まで待たず、医療機関で再検査や診察が必要になる場合があります。
健診は病気の有無をすべて確定する検査ではなく、異常の可能性を見つける入口でもあります。
75歳以上は健康診断を受けられない?
75歳以上になると、40~74歳を対象とする特定健診の対象からは外れます。
一方、後期高齢者医療制度の加入者を対象とした健康診査が自治体などで行われています。
実施内容や対象者、自己負担などは自治体によって異なる場合があります。
お住まいの自治体や加入している医療制度からの案内を確認してください。
自営業・フリーランスはどうする?
会社員のように勤務先の定期健診がない方でも、40~74歳であれば加入している医療保険者の特定健診の対象になることがあります。
国民健康保険に加入している方は、自治体から特定健診の案内が届くことがあります。
40歳未満については、自治体独自の健診制度が設けられている場合もあります。
「会社員ではないから健康診断は受けられない」というわけではありません。
自分が利用できる制度について、自治体や保険者へ確認してみましょう。
専業主婦・扶養に入っている場合は?
被扶養者の方も、40~74歳であれば特定健診の対象になります。
ただし、受診方法や指定医療機関などは加入している健康保険によって異なります。
ご家族の勤務先や健康保険組合から届く案内を確認してください。
健康診断は毎年受けた方がいい?
制度上、会社の定期健康診断や特定健診は基本的に年1回です。
毎年受けるメリットの一つは、数値の変化を比較できることです。
例えば血圧が基準範囲内でも、
「3年前より毎年少しずつ上がっている」
といった変化が分かることがあります。
体重、血糖、脂質なども同じです。
1回の結果だけでなく、過去数年の推移を見ることが健康管理に役立ちます。
健康診断で「異常なし」なら1年間安心?
健康診断で異常がなくても、その後1年間すべての病気が起こらないことを保証するものではありません。
また、一般的な健康診断ですべての病気を検査しているわけでもありません。
健診後に、
・胸が痛い
・息苦しい
・強い動悸
・血便
・急な体重減少
・強いだるさ
などの症状が出た場合は、「健診では正常だったから」と我慢せず医療機関へ相談してください。
健康診断とがん検診は同じ?
健康診断とがん検診は目的が異なります。
一般的な健康診断では、血圧や血糖、脂質など身体全体の健康状態や生活習慣病のリスクなどを確認します。
一方、がん検診は特定のがんを早期に発見することを目的として行われます。
例えば、
・胃がん検診
・大腸がん検診
・肺がん検診
・乳がん検診
・子宮頸がん検診
などがあります。
対象年齢や受診間隔はがんの種類によって異なるため、自治体などの案内を確認してください。
「会社の健康診断を受けているから、すべてのがん検診も済んでいる」とは限りません。
人間ドックは毎年必要?
人間ドックは、法律で全員に毎年義務づけられているものではありません。
検査内容も施設やコースによって異なります。
年齢、家族歴、持病、健診結果などによって必要な検査は変わるため、「検査項目は多ければ多いほどよい」と一概には言えません。
気になる病気や症状がある場合には、人間ドックだけでなく医療機関で相談することも重要です。
健診でC判定・D判定と言われたら?
健診施設によって判定基準の表記は異なりますが、「要再検査」「要精密検査」「要受診」などと記載されている場合は、その指示に従いましょう。
特に、
・高血圧
・高血糖
・脂質異常
・心電図異常
・尿蛋白
・腎機能異常
などは、自覚症状がなくても確認が必要なことがあります。
「来年の健康診断でまた見ればいい」と放置せず、必要に応じて医療機関を受診してください。
よくある質問
健康診断は40歳からですか?
健康診断そのものが40歳から始まるわけではありません。会社の定期健診は20代・30代でも対象になります。40歳から始まる代表的な制度が特定健診です。
20代でも毎年受ける必要がありますか?
勤務先の定期健康診断の対象であれば、原則として年1回受診します。
特定健診は何歳までですか?
原則として40~74歳の医療保険加入者が対象です。75歳以上では別の健康診査制度があります。
健康診断を2年に1回でもいいですか?
制度上、会社の定期健康診断や特定健診は基本的に年1回です。対象の方は毎年受診しましょう。
健康診断で異常があったら来年まで待っていいですか?
異常項目や判定によります。「要受診」「要再検査」などの指示がある場合は、次の健診まで待たず医療機関へ相談してください。
芦屋市で特定健診を受ける方は芦屋ながさわ内科へ
芦屋ながさわ内科では、芦屋市の特定健康診査に対応しています。
芦屋市国民健康保険に加入している40~74歳の対象者では、
・身長・体重・BMI・腹囲
・血圧
・尿糖・尿蛋白
・中性脂肪・HDL・LDLコレステロール
・血糖またはHbA1c
・肝機能
などを確認します。
また、健診結果で高血圧、糖尿病、脂質異常症、心電図異常などを指摘された方の診療にも対応しています。
健康診断は「受けて終わり」ではなく、結果を今後の健康管理につなげることが大切です。結果用紙について気になる項目がある方はご相談ください。
記事監修
監修医師:長澤 圭典
・医学博士
・日本循環器学会 循環器専門医
・日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
・日本心血管カテーテルインターベンション学会 専門医
・日本心臓リハビリテーション学会 心臓リハビリテーション指導士