2026年8月28日

健康診断で「中性脂肪が300mg/dLあります」と言われ、「かなり高いの?」「前日に食べたものの影響では?」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
中性脂肪(トリグリセライド)300mg/dLは、高い値です。
日本動脈硬化学会では、空腹時150mg/dL以上、随時175mg/dL以上を高トリグリセライド血症の基準としています。
また、厚生労働省の特定健診では、中性脂肪300mg/dL以上が受診勧奨判定値とされています。
この記事のポイント
・中性脂肪300mg/dLは高い数値です
・空腹時150mg/dL以上、随時175mg/dL以上が高トリグリセライド血症の基準です
・食事や飲酒の影響を受けやすい検査です
・糖尿病、肥満、脂肪肝などが隠れていることがあります
・300mg/dLを指摘された場合は一度内科で相談することをおすすめします
中性脂肪とは?
中性脂肪は、体を動かすためのエネルギー源として利用される脂質の一つです。
必要なものではありますが、血液中に増えすぎると脂質異常症となり、動脈硬化やその他の生活習慣病と関連します。
中性脂肪は食事や飲酒の影響を受けやすく、採血したタイミングによっても数値が変動します。
中性脂肪300mg/dLはどのくらい高い?
日本動脈硬化学会の基準では、
・空腹時150mg/dL以上
・随時175mg/dL以上
を高トリグリセライド血症としています。
そのため、300mg/dLは明らかに高い範囲です。
厚生労働省の特定健診でも、空腹時・随時ともに300mg/dL以上が受診勧奨判定値とされています。
「去年も高かった」「毎年200~300程度ある」という場合には、放置せず原因を確認しましょう。
前日の食事のせいで300になることはある?
中性脂肪は食事の影響を受けるため、食後の採血では空腹時より数値が高くなることがあります。
また、前日や直前の飲酒の影響を受ける場合もあります。
そのため、中性脂肪300mg/dLを指摘された際は、
・空腹時採血だったか
・食後何時間で採血したか
・前日に飲酒していたか
なども確認します。
ただし、「食事のせいだろう」と自己判断して終わらせず、必要に応じて空腹時に再検査することが大切です。
中性脂肪が高くなる原因
中性脂肪が高くなる主な原因として、
・食べ過ぎ
・糖質の多い食事
・甘い飲み物
・過度な飲酒
・運動不足
・肥満
・糖尿病
・脂肪肝
・甲状腺機能の異常
・遺伝的な体質
・一部の薬剤
などがあります。
特に、
「中性脂肪が高い+HbA1cも高い」
「中性脂肪が高い+腹囲も大きい」
「中性脂肪が高い+血圧も高い」
といった場合は、複数の生活習慣病が重なっていないか確認することが重要です。
中性脂肪300を放置するとどうなる?
中性脂肪が高い状態は、動脈硬化性疾患のリスクと関連しています。
また、非常に高い中性脂肪血症では急性膵炎のリスクも問題となります。
300mg/dLという数値だけで、直ちに膵炎になるという意味ではありませんが、さらに高値となっていないか、その他の病気が隠れていないかを確認することが大切です。
中性脂肪300なら薬が必要?
必ず薬が必要というわけではありません。
まず、
・空腹時か随時か
・飲酒習慣
・食生活
・体重
・糖尿病の有無
・LDL、HDLコレステロール
・心血管疾患のリスク
などを確認します。
食事・飲酒・運動習慣の改善から始める場合もありますし、数値やリスクによっては薬物療法を検討する場合もあります。
中性脂肪300なら何科?
まずは内科を受診してください。
脂質異常症として、LDLコレステロールやHDLコレステロールも含めて評価します。
芦屋ながさわ内科では、中性脂肪だけでなく、高血圧・糖尿病・脂質異常症などをまとめて診療しています。
よくある質問
中性脂肪300はすぐ病院に行った方がいいですか?
厚生労働省の特定健診では300mg/dL以上が受診勧奨判定値です。健診で指摘された場合には、一度医療機関へ相談することをおすすめします。
お酒をやめれば中性脂肪は下がりますか?
飲酒が原因の一つとなっている場合には、節酒・禁酒によって改善することがあります。
中性脂肪とLDLコレステロールは同じですか?
異なります。どちらも脂質異常症に関係する検査ですが、それぞれ性質や評価方法が異なるため、脂質検査全体を見て判断します。
中性脂肪300mg/dLを指摘された方へ
中性脂肪は食事の影響を受けやすいため、「たまたま高かっただけかもしれない」と考えてしまいがちです。
しかし、300mg/dLは一度きちんと確認しておきたい数値です。
健康診断結果を持参いただければ、その他の血糖・血圧・コレステロール値なども合わせて確認できます。
芦屋ながさわ内科までお気軽にご相談ください。
記事監修
長澤圭典(ながさわ よしのり)
【資格・所属学会】
・医学博士
・日本循環器学会 循環器専門医
・日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
・日本心血管カテーテルインターベンション学会 専門医
・日本心臓リハビリテーション学会 心臓リハビリテーション指導士