2026年9月05日

「朝ごはんは食べた方がいい?」 「朝食を抜くと太るって本当?」
「朝は食欲がないけれど、無理に食べるべき?」
「コーヒーだけでも朝食になる?」
朝は忙しく、朝食を食べる時間がないという方もいるでしょう。
朝食を食べることは、1日の食事リズムを整え、必要なエネルギーや栄養素を摂る機会の一つです。厚生労働省の「食生活指針」でも、朝食の欠食は食生活上の課題として挙げられています。
一方で、「朝食を食べれば必ず痩せる」「朝食を抜くと必ず糖尿病になる」といった単純な関係ではありません。
朝食を食べない人に肥満や糖尿病などが多いことを示す研究はありますが、生活リズムや睡眠、食事全体など他の要因も関係します。
この記事では、朝ごはんを食べるメリット、朝食を抜くことと体重・血糖との関係、何を食べればよいのか、朝食がとれない場合の工夫について解説します。
この記事のポイント
・朝食は1日のエネルギーや栄養素を摂る大切な機会です
・朝食欠食と肥満・糖尿病などとの関連を示す研究があります
・ただし「朝食を抜くと必ず太る」とは言えません
・朝食を食べる場合は、主食だけでなく主菜・副菜も組み合わせるとバランスが整いやすくなります
・朝食を食べるために睡眠時間を削るのではなく、生活リズム全体を整えることが大切です
・糖尿病治療中の方などは、食事時間について主治医の指示を優先してください
朝ごはんは食べた方がいい?
基本的には、朝食を含めて1日3回、規則的にバランスのよい食事をとることは、必要な栄養素を摂取しやすくする方法の一つです。
厚生労働省の資料でも、朝食の欠食は食生活上の課題とされています。
朝食には、
・寝ている間に空いた食事間隔を区切る
・午前中の活動に必要なエネルギーを補う
・1日に必要な栄養素を摂る機会を増やす
・生活リズムを整えるきっかけになる
といった役割があります。
ただし、朝食だけを改善すれば健康状態がすべて良くなるわけではありません。
昼食・夕食、間食、運動、睡眠などを含めて考えることが大切です。
朝ごはんを食べないと太る?
「朝食を抜くと太る」という話を聞くことがあります。
厚生労働省の健康日本21に関する検討資料では、朝食を欠食する人で、その後の肥満発症リスクが高かったとする研究が紹介されています。
ただし、これは朝食を抜くことだけが肥満の原因であると証明したものではありません。
朝食を食べない方では、
・夜遅く食べる
・睡眠時間が短い
・昼食や夕食の量が多い
・間食が多い
・生活リズムが不規則
など、ほかの生活習慣が関係している可能性もあります。
「朝食を食べれば痩せる」と考えて食事量を増やすのではなく、1日の食事全体を見直しましょう。
朝食を抜くと糖尿病になる?
朝食欠食と糖尿病発症との関連を示した観察研究もあります。
一方で、糖尿病は、
・遺伝的な要因
・肥満
・運動不足
・食生活
・加齢
など多くの要因が関係する病気です。
そのため、「朝食を食べない=糖尿病になる」ということではありません。
健康診断で血糖値やHbA1cを指摘されている方は、朝食だけでなく1日の食事内容や体重、運動習慣なども含めて見直すことが大切です。
朝食を食べるなら何を食べればいい?
理想的には、
・主食
・主菜
・副菜
を組み合わせると栄養バランスを整えやすくなります。
例えば、
和食の例
・ごはん
・卵や魚、納豆
・野菜のおかず
・みそ汁
洋食の例
・パン
・卵やヨーグルト
・サラダや野菜スープ
などです。
毎朝完璧にそろえる必要はありません。
まずは「菓子パンだけ」「コーヒーだけ」から、たんぱく質を含む食品や野菜を1品追加するところから始めてもよいでしょう。
コーヒーだけでも朝食になる?
コーヒーだけでは、朝食として必要なエネルギーや栄養素を十分に摂取できないことがあります。
特に砂糖を入れていないコーヒーだけでは、たんぱく質や食物繊維などはほとんど摂れません。
朝に時間がない場合は、
・バナナ+ヨーグルト
・おにぎり+ゆで卵
・パン+牛乳
・納豆ごはん
など、準備に時間がかからないものから始める方法があります。
バナナだけでもいい?
何も食べないより取り入れやすい選択肢になることはありますが、バナナだけですべての栄養がそろうわけではありません。
可能であれば、
・ヨーグルト
・牛乳
・卵
・チーズ
・豆乳
などを組み合わせると、たんぱく質などを補いやすくなります。
朝は食欲がない場合はどうする?
朝食を無理に大量に食べる必要はありません。
朝に食欲がない原因として、
・前日の夕食が遅い
・夜食を食べている
・睡眠不足
・起床時間が不規則
などが関係している場合があります。
まず夕食の時間や睡眠を見直すことも大切です。
朝食を始めたい場合は、少量から取り入れてみましょう。
朝ごはんを食べるために睡眠を削ってもいい?
睡眠を削ってまで豪華な朝食を作る必要はありません。
睡眠不足も健康に影響する重要な生活習慣です。
前日に準備しておく、簡単に食べられる食品を利用するなどして、睡眠と食事の両方を整えることを目指しましょう。
朝食と体内時計・睡眠の関係
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、朝食をしっかり摂り、就寝直前の夜食を控えることが、睡眠・覚醒リズムを整えるうえで重要とされています。
朝に光を浴びることと合わせて、朝食も生活リズムを作る要素の一つです。
夜更かしして朝食を抜く生活が続いている方は、就寝時間から見直してみましょう。
ダイエット中でも朝ごはんを食べるべき?
体重を減らすために朝食を抜く方もいますが、重要なのは1日全体のエネルギー摂取量や食事内容です。
朝食を抜いた結果、昼や夜に強い空腹を感じて食べすぎる方もいれば、朝食を食べなくても1日の食事を適切に管理できる方もいます。
「朝食を食べる・食べない」だけでダイエット効果を判断するのではなく、自分の食事パターン全体を確認しましょう。
極端な食事制限は避けることが大切です。
糖尿病の薬を使っている方は注意
糖尿病治療薬やインスリンを使用している方では、食事を抜くことで低血糖のリスクが高まる場合があります。
治療内容によって食事のタイミングは異なるため、
「今日は朝食を抜こう」 「朝食を食べないから薬もやめよう」
と自己判断せず、主治医の指示に従ってください。
よくある質問
朝ごはんを毎日食べた方がいいですか?
規則的な食事をとることは、必要な栄養を確保し生活リズムを整えるうえで役立ちます。ただし、健康は朝食だけで決まるものではありません。
朝食を抜くと必ず太りますか?
いいえ。朝食欠食と肥満との関連を示す研究はありますが、朝食を抜くだけで必ず太るとは言えません。
朝ごはんは何時までに食べればいいですか?
全員に共通する「何時まで」という医学的な基準はありません。起床後の生活リズムに合わせ、規則的に食べることを意識しましょう。
コーヒーだけでも大丈夫ですか?
コーヒーだけでは必要な栄養素を十分に摂りにくいため、可能なら主食やたんぱく質を含む食品などを追加しましょう。
朝食を食べると血糖値が上がるのが心配です
食事をすれば血糖値は上昇しますが、糖尿病の方が自己判断で朝食を抜くことが適切とは限りません。治療中の方は主治医へ相談してください。
朝食や血糖・体重が気になる方は芦屋ながさわ内科へ
朝食は、毎日の食生活や生活リズムを整える一つの要素です。
ただし、「朝食を食べるだけで病気を予防できる」「朝食を抜くと必ず太る」といった単純なものではありません。
体重、血糖、血圧、脂質などが気になる方は、朝食だけでなく1日の食事や運動、睡眠を含めて生活習慣を見直すことが大切です。
芦屋ながさわ内科では、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を診療しています。健康診断の結果や食生活について気になることがある方はご相談ください。
記事監修
監修医師:長澤 圭典
・医学博士
・日本循環器学会 循環器専門医
・日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
・日本心血管カテーテルインターベンション学会 専門医
・日本心臓リハビリテーション学会 心臓リハビリテーション指導士