Apple Watchで心房細動と表示されたら?様子見でいい?循環器内科を受診すべきケースを解説|芦屋ながさわ内科|JR芦屋駅から徒歩3分

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Apple Watchで心房細動と表示されたら?様子見でいい?循環器内科を受診すべきケースを解説

Apple Watchで心房細動と表示されたら?様子見でいい?循環器内科を受診すべきケースを解説|芦屋ながさわ内科|JR芦屋駅から徒歩3分

2026年9月10日

Apple Watchで心房細動と表示されたら?様子見でいい?循環器内科を受診すべきケースを解説

Apple Watchを使っていて、突然、

「心房細動の兆候があります」
「不規則な心拍が検出されました」

といった表示が出ると、「心臓に何か病気があるのでは?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。

Apple Watchは心房細動などの不整脈を見つける“きっかけ”として役立つことがありますが、Apple Watchの表示だけで心房細動と確定診断されるわけではありません。

一方で、「時計の測定だから」と完全に放置してよいとも限りません。

特に、通知を繰り返している場合や、動悸・息切れ・めまいなどを伴っている場合には、循環器内科で心電図などの検査を受けることをおすすめします。

この記事では、

・Apple Watchで「心房細動」と表示されるのはどういう意味なのか
・1回だけなら様子を見てもよいのか
・どのような場合に循環器内科を受診すべきなのか
・受診時にはどのような検査を行うのか

について、循環器専門医の視点から分かりやすく解説します。

この記事のポイント

・Apple Watchの「心房細動」という表示だけでは、心房細動と確定したわけではありません
・ただし、心房細動を疑う重要なきっかけになることがあります
・初めて心房細動と表示された場合も、一度は医療機関への相談を検討しましょう
・通知を繰り返す、動悸や息切れがある場合は循環器内科の受診をおすすめします
・胸痛、強い息苦しさ、失神、突然の手足の麻痺や言葉の出にくさなどがある場合は、緊急性があります

Apple Watchの「心房細動」とは?

Apple Watchには、心拍のリズムを確認する機能があります。

対応するモデルでは、「不規則な心拍の通知」や「心電図」などを利用して、心房細動の可能性を示す心拍リズムを検出することがあります。

「不規則な心拍の通知」と「心電図」は少し違います

Apple Watchでは、大きく分けて2つの方法で心房細動に気づくことがあります。

不規則な心拍の通知

Apple Watchが装着中の心拍を定期的に確認し、心房細動を示唆するような不規則なリズムを複数回確認した場合に通知される機能です。

自分で心電図を測定していなくても通知されることがあります。

心電図アプリで「心房細動」と表示される

対応するApple Watchでは、自分で心電図アプリを起動して心電図を記録できます。

測定結果として、

・洞調律
・心房細動
・高心拍数または低心拍数
・判定不能

などが表示されることがあります。

いずれの場合も大切なのは、Apple Watchは医師による診断の代わりになるものではないということです。

「心房細動」と表示された場合には、その記録を医療機関で確認し、必要に応じて医療用の心電図検査などを行います。

そもそも心房細動とは?

心房細動は、不整脈の一つです。

通常、心臓は一定のリズムで規則正しく動いています。

しかし心房細動になると、心臓の上側にある「心房」という部分の電気信号が乱れ、脈がバラバラになります。

人によっては、

・ドキドキする
・脈が飛ぶ、乱れる感じがする
・胸がザワザワする
・息切れする
・疲れやすい
・めまいがする

といった症状が現れます。

一方で、心房細動があってもほとんど症状を感じない方もいます。

そのため、健康診断や別の病気の検査、Apple Watchなどのウェアラブル端末をきっかけに初めて見つかるケースもあります。

心房細動はなぜ放置してはいけない?

心房細動が問題になる理由の一つが、脳梗塞のリスクです。

心房細動によって心房が正常に収縮しなくなると、心房の中で血液がよどみ、血の塊である「血栓」ができることがあります。

この血栓が血流に乗って脳の血管まで移動し、血管を塞いでしまうと脳梗塞を引き起こす可能性があります。

また、心拍数が速い状態が続くことなどによって心臓への負担が増え、心不全につながるケースもあります。

そのため、

「症状がないから大丈夫」
「Apple Watchだけの表示だから大丈夫」

とは一概にはいえません。

心房細動が疑われた場合には、本当に心房細動なのかを確認したうえで、その方の年齢や持病なども考慮して今後の対応を判断することが重要です。

Apple Watchで心房細動と出たら、様子見でいい?

結論としては、初めて「心房細動」と表示された場合には、一度医療機関へ相談することをおすすめします。

特にこれまで心房細動と診断されたことがない方は、一度心電図で確認しておくとよいでしょう。

ただし、「今すぐ救急車を呼ぶべきなのか」「近日中に循環器内科を受診すればよいのか」は症状によって異なります。

①緊急性が高い症状がある場合

Apple Watchの表示に加えて、以下のような症状がある場合は、Apple Watchの結果にかかわらず緊急性の高い病気が隠れている可能性があります。

・強い胸の痛み、圧迫感がある
・強い息苦しさがある
・意識を失った、失いそうになった
・突然、片側の手足が動かしにくくなった
・突然、顔の片側が動かしにくくなった
・突然、言葉が出にくい、ろれつが回らない
・これまでにない強い体調不良がある

このような場合には、「Apple Watchの通知が正しいか」を自宅で確認し続けるのではなく、速やかに医療機関を受診してください。

症状によっては救急要請が必要になる場合があります。

②心房細動の通知+動悸などがある場合

次のような症状がある場合には、循環器内科への早めの受診をおすすめします。

・動悸が続いている
・脈がバラバラしている感じがする
・いつもより脈が速い
・息切れしやすくなった
・階段や坂道で息苦しくなる
・最近疲れやすくなった
・胸に違和感がある
・めまいがする

特に、「今までになかった症状がApple Watchの通知と同時に出ている」という場合には、実際に不整脈が起きている可能性を考えて検査します。

③症状はないが、何度も心房細動と表示される場合

症状がなくても、何度も「心房細動」と表示される場合は一度循環器内科を受診しましょう。

心房細動には、自覚症状がほとんどない方もいます。

また、

「朝だけ」
「夜だけ」
「飲酒した翌日だけ」
「数時間で元に戻る」

といったように、一定時間だけ起こる「発作性心房細動」もあります。

病院を受診したときには正常な心電図に戻っていることもあるため、Apple Watchで記録した心電図が診断の参考になる場合があります。

④1回だけ表示され、その後は何もない場合

1回だけ表示された場合でも、「絶対に問題ない」とは判断できません。

Apple Watchの測定では、装着状態や体の動きなどによってうまく記録できない場合もあります。

一方で、本当に短時間の心房細動が起こっていた可能性もあります。

特に、

・初めて心房細動と表示された
・40代、50代以降である
・高血圧がある
・糖尿病がある
・心臓病を指摘されたことがある
・睡眠時無呼吸症候群がある
・以前から動悸を感じることがある

といった方は、一度循環器内科で相談しておくと安心です。

Apple Watchは心房細動をどこまで信用できる?

Apple Watchは、不整脈を発見するきっかけとして非常に便利な機器です。

ただし、Apple Watchの結果を「100%正しい」「異常なしなら100%安心」と考えることはできません。

Appleも、不規則な心拍の通知機能について、心房細動を常時監視しているものではなく、すべての心房細動を検出できるわけではないとしています。

つまり、

Apple Watchで心房細動と表示された
=必ず心房細動

ではありません。

同様に、

Apple Watchで異常なし
=絶対に心房細動ではない

ともいえません。

あくまでも、自分では気づきにくい不整脈を発見するきっかけとして活用することが大切です。

受診前にApple Watchでやっておいてほしいこと

Apple Watchで心房細動と表示された場合には、通知を消して終わりにせず、可能であれば記録を残しておきましょう。

受診時に役立つのは、次のような情報です。

・心房細動と表示された日時
・そのときの心拍数
・Apple Watchで記録した心電図
・動悸や息切れなどの症状があったか
・どのくらい症状が続いたか
・運動中だったか、安静時だったか
・飲酒や睡眠不足などがなかったか

対応する機種では、iPhoneのヘルスケアアプリからApple Watchで記録した心電図をPDFとして保存・共有することもできます。

診察時にスマートフォンの画面を見せていただく形でも構いません。

「そのときの心電図」が残っていると、診断の手がかりになることがあります。

循環器内科ではどんな検査をする?

Apple Watchで心房細動を指摘された場合、循環器内科では症状や状況を確認したうえで、必要に応じて検査を行います。

12誘導心電図

医療機関で行う一般的な心電図検査です。

検査中に心房細動が起きていれば、その場で確認できる可能性があります。

ただし、発作性心房細動の場合、病院に到着したときには正常な脈に戻っていることもあります。

ホルター心電図

小型の心電計を装着し、日常生活中の心電図を長時間記録する検査です。

「たまに動悸がする」
「Apple Watchでは心房細動になるが、病院の心電図では正常」

という場合などに検討します。

心エコー検査

超音波を使って、

・心臓の動き
・心臓の大きさ
・心臓の弁の状態

などを確認する検査です。

心房細動の背景に心臓の病気がないかを調べるために行うことがあります。

血液検査

必要に応じて、甲状腺機能や電解質など、不整脈に関係する項目を調べることがあります。

「Apple Watchでは心房細動、病院では正常」も珍しくありません

「Apple Watchで心房細動と出たのに、病院で心電図を撮ったら正常だった」

ということもあります。

これはApple Watchが必ず間違っていたという意味ではありません。

心房細動には、出たり止まったりを繰り返す「発作性心房細動」があります。

例えば、

夜中に心房細動が発生

Apple Watchに記録される

数時間後に自然に正常な脈へ戻る

翌日病院で心電図を測ると正常

ということも考えられます。

そのため、診察時には「病院で測った心電図」だけでなく、Apple Watchに残っている記録も参考にしながら判断します。

心房細動になりやすい人は?

心房細動は加齢とともに増えますが、年齢だけが原因ではありません。

関連するものとして、

・高血圧
・糖尿病
・心不全
・心臓弁膜症などの心疾患
・肥満
・睡眠時無呼吸症候群
・過度の飲酒

などがあります。

高血圧や糖尿病などの生活習慣病がある方にApple Watchで心房細動の通知が出た場合には、それらも含めて循環器内科で相談するとよいでしょう。

Apple Watchで心房細動と出たときに、やってはいけないこと

「時計だから間違いだろう」と完全に無視する

Apple Watchだけで診断はできませんが、実際の不整脈を捉えている可能性があります。

特に複数回通知が出ている場合には、一度確認しておきましょう。

何度も心電図を測り続けて受診を遅らせる

胸痛や強い息苦しさ、失神などがある場合には、Apple Watchで何度も測定して結果を確認するより、医療機関を受診することが優先されます。

自分の判断で薬を飲んだり、やめたりする

すでに心房細動などで治療中の方も、Apple Watchの結果だけを理由に薬の量を変更したり、中止したりしないでください。

薬の調整については、必ず主治医に相談しましょう。

よくある質問

Q. Apple Watchで1回だけ心房細動と表示されました。病院に行くべきですか?

初めて心房細動と表示された場合には、一度医療機関への相談をおすすめします。

特に、高血圧・糖尿病・心疾患などがある方や、動悸・息切れ・めまいなどの症状がある方は、循環器内科への受診をご検討ください。

Q. 症状がまったくなくても受診した方がいいですか?

心房細動は症状がないこともあります。

そのため、症状がないからといって心房細動を完全に否定することはできません。

何度も通知が出る場合や、心電図アプリで繰り返し心房細動と表示される場合には、循環器内科で確認しておくことをおすすめします。

Q. Apple Watchの心電図を病院で見せてもいいですか?

はい。

Apple Watchで記録された日時や心拍数、心電図データは診断の参考になる場合があります。

受診時には、可能であれば記録を消さずにそのままお持ちください。

Q. Apple Watchで異常なしなら安心ですか?

Apple Watchではすべての心房細動を検出できるわけではありません。

「異常なし」と表示されていても、動悸、息切れ、めまい、失神などの症状がある場合には、医療機関への受診をご検討ください。

Q. 心房細動と診断されたら、必ず薬を飲むことになりますか?

必ずしも全員が同じ治療になるわけではありません。

心房細動の治療では、

・心拍数を調整する治療
・正常なリズムを維持するための治療
・血栓や脳梗塞を予防する治療
・カテーテルアブレーションなどの治療

などがあり、症状や年齢、心房細動の状態、基礎疾患、脳梗塞のリスクなどを踏まえて治療方針を決定します。

Apple Watchの通知は「受診のきっかけ」として活用しましょう

Apple Watchで突然「心房細動」と表示されると、不安になると思います。

ただし、表示されたからといって、その場で心房細動が確定したわけではありません。

一方で、心房細動は症状がないまま起こることもあり、放置すると脳梗塞や心不全につながる可能性もあります。

そのため、

「Apple Watchだから気にしなくていい」と完全に放置するのではなく、「心臓を一度確認するきっかけ」として活用することが大切です。

特に、

・初めて心房細動と表示された
・何度も心房細動の通知が届く
・動悸や息切れがある
・脈がバラバラする
・めまいがある
・高血圧や糖尿病がある

といった場合には、循環器内科へご相談ください。

芦屋ながさわ内科では、循環器専門医が動悸や不整脈、心房細動などの循環器疾患について診療しています。

Apple Watchに心電図や通知の記録が残っている場合には、受診時にお見せいただくと診察の参考になります。

「Apple Watchで心房細動と出たけれど、受診した方がいいのか分からない」という方も、お気軽にご相談ください。

監修

監修医師:長澤 圭典
・医学博士
・日本循環器学会 循環器専門医
・日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
・日本心血管カテーテルインターベンション学会 専門医

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