2026年4月20日

芦屋市周辺にお住まいの皆様、こんにちは。芦屋ながさわ内科です。
健康診断で、最も手軽に行われる「尿検査」。その結果表の尿蛋白の欄に「+」や「1+」などの判定がついているのを見て、「昨日ちょっと激しい運動をしたからかな?」「疲れが溜まっているだけだろう」と、自分自身を納得させてはいませんか?
確かに、一時的な疲れや運動で蛋白が出ることもありますが、もしこれが継続している場合、それは腎臓、そして全身の血管がダメージを受け始めているサインかもしれません。
今回は、尿蛋白の正体と、循環器内科でこの数値を診る重要性について詳しくお話しします。
そもそも「尿蛋白」とは?なぜ出てはいけないの?
私たちの体の中にある「腎臓」は、血液をろ過して老廃物を捨てる、非常に精密なフィルターの役割を果たしています。
本来、タンパク質は体にとって大切な栄養素であり、分子のサイズが大きいため、健康な腎臓のフィルターを通り抜けることはありません。しかし、何らかの理由でフィルターが傷つくと、そこからタンパク質が尿へと漏れ出してしまいます。これが「尿蛋白」の正体です。つまり、尿蛋白が出ているということは、腎臓という「血管の塊」に傷がついている証拠なのです。

なぜ「循環器専門医」が尿蛋白を気にするのか
「尿のことなら泌尿器科では?」と思われるかもしれません。しかし、私たち循環器専門医にとって、尿蛋白は「心臓と血管の健康状態を映し出す鏡」として非常に重要視しています。
「腎臓の傷み」は「全身の血管の傷み」
腎臓は非常に細い血管(毛細血管)が密集してできている臓器です。そこで蛋白が漏れているということは、心臓や脳など、全身の他の場所にある血管も同じようにダメージを受けている可能性が高いことを示唆しています。
心不全や心筋梗塞のリスク予測
近年の研究では、尿蛋白が出ている人は、そうでない人に比べて将来的に心不全や心筋梗塞、脳卒中を発症するリスクが有意に高いことが明らかになっています。
つまり、尿蛋白を早期に見つけて対処することは、腎臓を守るだけでなく、「将来の心臓病を未然に防ぐ」ことと直結しているのです。
当院で行う「原因の切り分け」とケア
尿蛋白が見つかった場合、当院では循環器専門医の視点から、その「原因」を丁寧に探ります。
高血圧はないか:
高い血圧が腎臓のフィルターに無理な圧力をかけ、網目を突き破って蛋白を漏らしているケースが非常に多いです。
糖尿病はないか:
高血糖が血管をボロボロにし、フィルターを壊してしまいます(糖尿病性腎症)。
心機能への影響はないか:
心臓のポンプ機能が落ちると、腎臓への血流が悪くなり、腎臓も共倒れになる「心腎連関」が起きていないかを確認します。
当院では、必要に応じて心エコー検査や、腎機能を詳しく見るための血液検査(クレアチニン・eGFR)を組み合わせ、全身の血管の状態を評価します。
芦屋での健やかな毎日のために、今日からできること
尿蛋白を指摘されても、多くの場合は生活習慣の改善で進行を食い止めることができます。
「減塩」を意識する
塩分の摂りすぎは、腎臓のフィルターに最も負担をかけます。芦屋の美味しいお料理を楽しみつつも、お醤油を「かける」のではなく「つける」、出汁の風味を活かすなど、具体的な減塩のコツをご提案します。
適切な血圧管理
「上が130を超えたら要注意」といった、お一人おひとりの状態に合わせた目標値を設定し、血管を守ります。
「とりあえず再検査」の安心感
一度の検査で一喜一憂せず、当院でしっかりとした再検査を行いましょう。一過性のもの(生理的蛋白尿)であれば、それだけで安心していただけます。
まとめ:その「+」判定は、未来の自分からの警告
尿蛋白は、痛みもなければ見た目の変化もありません。しかし、その「+」という判定は、あなたの体が発している「血管を少し休めてあげて」という、静かですが非常に重要なサインです。
「ただの蛋白尿だろう」と放置して数年後に後悔するよりも、今このタイミングで専門医に相談し、ご自身の血管の健康状態を知っておきませんか?
芦屋ながさわ内科では、循環器専門医が皆様の不安に寄り添い、丁寧な検査と誠実なアドバイスをお約束します。JR芦屋駅・阪神芦屋駅からも通いやすい場所にありますので、お買い物やお仕事のついでに、ぜひ健診結果を持ってご来院ください。
芦屋の皆様が、10年後も20年後も、元気な足腰と健やかな心臓でこの街を歩き続けられるよう、私たちが全力でサポートいたします。