2026年4月13日

「健康診断で薬を勧められたけれど、一度飲んだら一生やめられないのでは?」
「ネットで『コレステロールは下げなくていい』という記事を見て不安になった……」
芦屋市周辺の皆様からも、診察室でこのような切実なご相談をよくいただきます。大切なお体に入れるお薬のことですから、慎重になるのは当然のことです。特に最近は、インターネット上で「コレステロールの薬は飲むな」「下げすぎると体に悪い」といった極端な情報を目にする機会も増えています。今回は、循環器専門医の立場から、コレステロール治療に関する「よくある疑問」と「薬との向き合い方」について、医学的根拠に基づき正直にお話しします。
「薬で下げてはいけない」という噂は本当?
ネット上でささやかれる「コレステロールは下げなくてもいい」という説。これには一部、誤解を招く解釈が含まれています。
確かに、コレステロールは細胞やホルモンの材料になるため、低ければ低いほど良いというわけではありません。しかし、多くの医学研究(エビデンス)によって、「悪玉(LDL)コレステロールが高い状態を放置すると、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが確実に上がる」という事実は証明されています。
なぜ「下げなくていい」という説が出るのか?
それは、人によって「適切な値」が異なるからです。
・他に病気がなく、血管が若々しい方
・すでに糖尿病や高血圧があり、血管にダメージがある方
・過去に心筋梗塞を起こしたことがある方
これらの方々を同じ基準で語ることはできません。当院では「ただ数値を下げること」を目的にするのではなく、「あなたの将来の心血管リスクを減らすこと」を最優先に考えます。不必要な処方はいたしませんので、ご安心ください。
コレステロールを下げる薬の「副作用」が心配……
お薬を始めるにあたって、一番の懸念点は副作用ですよね。
現在、コレステロール治療の主流である「スタチン」というお薬は、世界中で最も多く処方されている薬の一つであり、安全性は高く確立されています。しかし、稀に以下のような症状が出ることがあります。

専門医による徹底したサポート
「副作用が怖いから飲まない」ではなく、「副作用が起きないよう、起きたとしてもすぐ対処できるよう管理する」のが、私たち循環器専門医の役割です。
当院では、お薬を開始した後は定期的な血液検査を行い、肝臓の数値や筋肉の酵素に異常がないかを厳密にチェックします。もし体に合わないと感じた場合は、すぐに別のタイプのお薬に変更したり、量を調整したりと、柔軟に対応いたします。
一度飲み始めたら、一生やめられない?
「薬を飲み始めたら最後、もう自分の力では下げられなくなる」……そんなイメージをお持ちの方もいらっしゃいますが、決してそんなことはありません。
「薬はあくまでサポート役」です。
お薬を飲みながら生活習慣(食事・運動)を改善し、数値が安定し、血管の状態(エビデンスに基づいた評価)が良好であれば、お薬の量を減らしたり、中止したりすることは十分に可能です。
当院では、以下のようなステップを目指します。
初期:お薬の力を借りて、速やかに「安全な数値」まで下げ、血管へのダメージを食い止める。
中期:生活習慣のアドバイスを行いながら、ご自身のコントロール力を高める。
長期:数値が安定すれば、減薬や休薬を検討する。
「一生の付き合い」ではなく、「必要な期間、賢く利用する」という考え方で取り組んでいきましょう。
芦屋ながさわ内科の治療方針:対話を大切に
私たちは、患者様の同意がないまま、無理にお薬を勧めることはありません。
「数値は高いけれど、まず3ヶ月間は食事と運動だけで頑張ってみたい」
「副作用がどうしても怖いので、一番弱い薬から試したい」
そのようなご希望も、ぜひ素直にお聞かせください。
循環器専門医として、最新のガイドラインと照らし合わせながら、「今、あなたにとって薬が必要な段階なのか、それとも生活習慣の改善で様子を見ていい段階なのか」を丁寧にご説明します。
まとめ:一人で悩まず、まずは「相談」から
インターネットの情報は、時に私たちを不安にさせます。しかし、あなたの血管の状態を知っているのは、画面の向こう側の誰かではなく、目の前の医師です。
芦屋市にお住まいの皆様が、根拠のない不安に振り回されることなく、納得して治療に向き合えるよう、私たちは全力を尽くします。
「健診で再検査と言われたけれど、まだ迷っている」
「今飲んでいる薬について、改めて詳しく聞きたい」
まずはお気軽に当院へお越しください。
あなたの5年後、10年後の健康を、一緒に守っていきましょう。